中学生の子供がいるとどうしても気になるのが高校受験ですよね。まだ中学入学前でも、1年生でもうちの子の高校受験が上手くいくだろうか心配になることもあると思います。
兄弟がいる場合はまだいいですが、初めての子供の高校受験を迎える方にとっては特に悩みの種ですよね。
”内申”とか”調査書点”とか”偏差値”とか”志望校”など聞いたことはあるけど詳しくは分からない言葉や、高校受験に向けてどう勉強すれば良いのか分からないことだらけだと思います。でもそういった知識って誰からも教えてもらえないんですよね。
それなのに、中学3年生になって「さあ受験勉強を始めるぞ!」と思ってもその時点で既に手遅れになってしまうこともあり得るんです。1年生の初めから高校受験に向けて準備しなければいけないこともあるんです。
そこで今回は高校受験、高校入試に向けて知っておくべきことを全てまとめて解説します。長い記事になりますが、とりあえずここに書いてあることを知っておけば大丈夫です!
Contents
入試の合否はどうやって決まるの?
高校入試で志望校に合格するのが最終目標ですから、まず合格するためにはどうすればいいのかを知りましょう。
合否判定は入試当日のテストの点数だけで決まるわけではありません。
受験において何が考慮されるかは公立高校か私立高校か、一般入試か推薦入試かで変わってきます。一般入試、推薦入試という入試形式については後で詳しく解説します。
入試の合否判定で何が考慮されるか、大きく分けると3種類です。
- 公立高校の一般入試→調査書点+入試の点数
- 私立高校の一般入試→入試の点数
- 推薦入試(公立、私立両方)→調査書点+面接、小論文の点数
公立高校の一般入試:調査書点+入試の点数
一般入試とは普通に入試を受ける入試のことです。ほとんどの人はこの入試で受験します。
公立高校の入試では調査書点と本番の入試の点数を合計したもので合否が決まります。
調査書点とは分かりやすく言えば中学校の成績を点数化したものです。内申≒調査書点です。後で詳しく解説します。
そのため公立高校に合格したいのなら、
中学時代から良い成績を取る+入試で良い点数が取れるように学力をつける
必要があります。
私立高校の一般入試
多くの私立の一般入試では本番の入試の点数しか考慮されません。
そのため私立高校に合格したいのなら、
本番の入試で良い点数が取れるように学力をつける
必要があります。実際は私立高校だけを狙う子は少なく、公立も狙いつつ私立を狙うということになります。なので全く中学の成績を気にしないということはありません。
推薦入試:調査書点+面接、小論文の点数
推薦入試とは一般入試の前に行われる入試です。テストを受けることはなく、調査書点と面接や小論文の点数で決まります。
そのため推薦入試で合格したいのなら、
中学で良い成績を取る+面接や小論文の練習をする
必要があります。
推薦入試はボーナスステージのようなものなので、推薦入試だけを狙う子はいません。中学の成績が良いなら受けてみようかなって感じです。
まとめるとほとんどの子は合格するには
- 中学で良い成績を取る(高い調査書点)
- 受験に向けて難しい問題を解ける学力をつける
必要があります。もちろん私立だけを狙うなら成績はいりませんけどね。
知っておくべき知識
既にいくつかよくわからない単語が出てきたと思います。しかしどれも知っておかなければいけないものですのでいったんここでまとめましょう。
入試形式の違い
上で話したように高校入試にはいくつかの入試形式があります。
- 一般入試
- 単願推薦(推薦入試)
- 併願推薦(推薦入試)
知っておくべき入試形式はこの3つです。②と③を合わせて推薦入試と言いますが、全く別物ですので区別する必要があります。他にはスポーツ推薦などもありますが、一般的ではないのでここでは省略します。
1.一般入試
一般入試は入試でテストを受ける、その名の通り最も一般的な入試です。
公立高校は国数英理社の5教科のテスト、私立高校は国数英の3教科のテストを受けることが多いです。公立では入試の点数に加えて調査書点が合算されます。
日程が被らなければ何校でも受けることができます。
2.単願推薦
単願推薦とは、合格したらその高校に通うことを条件に受ける推薦入試のことです。公立、私立共にあります。
合否は調査書点と面接や小論文の点数の合算で決まります。
一般入試の前に行われ、1校しか受けることができません。そして合格したら必ずその高校に進学しなければいけません。
テストがないのでお得!と思うかもしれませんが、実際は成績が良い子が一般入試の前に受けるボーナスステージのようなものです。単願推薦で合格することを目的に受験勉強をすることはありません。
3.併願推薦
併願推薦とは、合格しても進学しないでいい推薦入試のことです。私立にしかありません。
併願推薦では内申点だけで合格がほぼ確約されます。推薦入試という名ですが、普通に試験を受けたり面接を受けたりします。試験の結果や面接が異常に悪くない限り内申点が高校の基準を超えれば合格します。なんとも紛らわしい受験形式です。
併願推薦は内申点が高校の出す基準を超えていれば合格が貰える受験形式と思ってもらって構いません。そして、合格してもその高校に進学する必要はありません。
その性質から、他の志望校に落ちてしまった時に進学する私立校を確保するときに使われます。内申点だけでとりあえず1校は合格している高校を確保して、一般入試でチャレンジしようということです。
調査書点、換算内申、素内申の違い
先ほどからずっと調査書点という単語が出てきていますが、調査書点と似た単語として換算内申、素内申という単語があります。ここら辺は紛らわしく、教育関係者でも人によって使い方が変わってきます。なので大体こんな感じ!というのを捉えてください。
図にすると3つの関係はこのようになっています。
詳しくはこちらの記事で解説しているのでそちらをご覧ください。
素内申
素内申とは国数英理社音楽美術技術家庭体育の9教科の成績を足し合わせた値です。
通知表を見ると、それぞれの教科の成績が5点満点で出ています。それを足し合わせるだけです。満点は5×9=45点となります。
一般的に内申というとこの素内申のことを指します。受験ではこの素内申をもとに計算を加えた値が受験で考慮されます。それが換算内申、調査書点というものです。
換算内申
換算内申とは、都道府県ごとの計算方法で素内申に計算を加えた値のことです。
受験では素内申がそのまま受験に使われることはありません。1年生と2年生と3年生の成績を合算したり、副教科だけ2倍されたりします。これは都道府県ごとに計算方法が異なるので、お住いの地域の計算方法を調べてみてください。詳しくは上に載せた別記事をご覧ください。
例
東京都:副教科(実技教科)の内申だけを2倍する。
調査書点
調査書点とは、換算内申にさらに様々な計算を加えた値で、最終的に高校側に提出されて受験で合否判定に使われます。
入試の点数は5教科だと500点満点です。素内申はそのままだと45点です。これをそのまま合算しても内申点の影響がほとんどなくなってしまいます。そのため、内申点を300点満点とかに変換するんです。この変換した後の値が調査書点です。
多くは換算内申を英検や漢検などの資格の有無で加点した後に何倍かすることで出されます。
調査書点=(換算内申+英検、漢検)×○○
この辺りは高校によって計算方法が大きく異なるので、必ず高校から出されている情報を確認するようにしてくださいね。
偏差値とは
偏差値とは、模試を受けた時に子供の学力を把握する基準になる値です。一緒に模試を受けた人たちの中で自分はどれくらいの位置にいるのか?というのを示す値になります。
これを元に受験する高校を絞り込んだりします。
偏差値に関しては勘違いしている方が非常に多いので必ずこちらの記事を確認してください!
高校入試までの3年間の流れ
次に高校受験に向けてどのように勉強を進めていけばいいのか、3年間の大まかな流れをお話しします。
このページの始め、「入試の合否はどうやって決まるの?」でお話ししたように高い内申点を取ること(良い成績を取ること)と難しい入試問題を解ける実力をつけることが目標になります。
3年間の勉強の流れを図にするとこうなります。
1年から2年の冬までは内申対策だけで構いません。2年の冬からは内申対策に加えて3年生の先取り学習と復習を行い、3年の冬からはそれに加えて過去問演習を行います。
1年~2年の冬
1年生から2年生の冬までは高い内申点を取るために、定期テスト勉強に集中しましょう。
その他に何か勉強をする必要はありません。それよりも毎回のテスト範囲をできるだけ丁寧に勉強して良い点数を取れるようにしてください。
一見受験には直接関係なさそうだからと定期テストをサボってしまうと、3年生になってからまた復習する必要が出てきます。最大の受験勉強は毎回の定期テスト勉強をしっかりとやることです。
2年の冬から3年の夏、秋
2年生の冬からはこれまでの定期テスト勉強に加えて、3年生の内容の予習やこれまで学んだ内容の復習をすることになります。
学校の授業と同じスピードで勉強していては受験までに3年生の内容の勉強を十分にできなくなります。また、1年生の内容など忘れてしまったこともたくさんあると思います。
そういった中学で学ぶ範囲でまだ身についてない分野をこの時期に勉強しましょう。終わるのが早ければ早いほど次の過去問演習に移れますが、雑にやってしまうと意味がありません。最低でも3年の秋には終わらせるのを目安に予習と復習をします。
3年生の冬から
3年生の冬からはこれまでの勉強に加えて、過去問演習を行います。
過去問演習とは志望校や志望校に近いレベルの入試で過去に出題された問題を解くことです。これによって実戦形式の問題に慣れたり、入試で出題されるような難しい問題をとく練習ができます。
高校受験に向けた勉強法
大体どのように勉強を進めていくのか分かりましたか?
ここでは具体的にどのように勉強を進めていくのかをお話しします。
定期テスト勉強
高得点を取るための定期テストの勉強法はこのブログの様々な記事で解説しています。
とりあえず読んでおいて欲しい記事はこちらです。
3年生からの勉強法
3年生からは定期テスト勉強だけでなく、3年生の内容の予習、これまでの復習、過去問演習をする必要が出てきます。
2年までとは違い、その分複雑になります。
3年生の勉強の具体的な進め方についてはこちらの記事でお話ししているのでそちらをご覧ください。
高校受験に塾は必要?
塾に通う子は多いと思いますが、塾って必要なのか迷われる方も多いと思います。
結論から言うと高校受験のために塾は、絶対必要ではないけれど通わない場合はかなりの労力がかかります。
塾は便利グッズのようなものです。例えば掃除機です。ないならその分自分で箒がけをする手間がかかります。でも掃除機があったとしても使おうとしなければ部屋がきれいになることはありません。
何が言いたいのかというと、塾に通っているから何もしなくても高校受験が成功することはありません。塾に通っていないから何をしても高校受験に失敗するということもありません。しかし、塾に通った方が楽に合格をつかむことができます。
詳しくはこちらの記事にてお話ししています。塾に通わせるか迷っている方はぜひ見てみてください。
高校受験に向けて親ができること
高校受験自体はもちろん子供がすることですが、ご両親のサポートも欠かせません。
受験に関して正しい知識を得る
高校受験に関して正しい知識を持っていないと応援しようと思っていても逆効果になってしまうことさえあります。
大切な手続きをするのもご両親なので、正しい知識を持つことは子供以上に大切です。
正しい受験に関する知識は中学や塾で開かれる説明会や、高校側が開催する入試説明会、高校のHPなど様々な場所で得ることができます。
もちろんこのブログでもたくさんの情報を発信しているので他の記事も是非ご覧ください。
子供の勉強を監視する
塾に通っていようが一番大切なのは、授業を受けているとき以外に自分で勉強するかどうかです。
子供が勉強しているかどうかを観察して、していないようなら勉強させるようにしましょう。
志望校についてよく話し合う
志望校決めは高校受験において最も悩む問題です。
1番尊重すべきは子供自身の意見ですが、両親からも言いたいことがあると思います。後悔のない選択ができるように話し合いましょう。
勉強の環境を整える
勉強に集中できる環境を整えたり、塾に通わせたり、より良い教材を購入したりなど子供が勉強する環境を整えることも、ご両親が子供にできることです。
まとめ
今回は高校受験に関して、知りたいことや知っておくべきことを全てまとめてお話ししました。
受験なんてまだ先だと思っていてもあっという間に受験はやってきますし、1年生から準備しておかなければなりません。
他にも高校受験や中学校の勉強、成績に関する記事を発信していますので他の記事も見てみてくださいね!
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合格率100%!
高校受験合格の秘訣を教えます
塾だけで合格できますか?
家庭教師としてこれまで指導してきた子を全員志望校に合格させてきました。
受験で志望校に合格するためには、お子様とご両親が正しい考え方で長期的な戦略を立てること、そして入試で1点でも多く点数を取るためのテクニックを身につけることが大切です。
しかし、そういった実戦的なコツは塾では教えてくれません。
塾に通って言われるまま勉強をするだけでお子様は志望校に合格できそうですか?
対策講座でお教えする全ての内容は今のままでは届かないワンランク上の志望校への合格を後押しするでしょう。
合格率100%の指導の秘訣をお教えします。