よく耳にする「あそこは内申点が取りにくい中学だから。。。」という話。本当に内申点の取りやすさが中学によって異なるのか疑問に思われる方も多いですよね。
実際、中学校によって内申点の取りにくさは違ってきます。それも結構大きく違います。
これは別の中学に通う数人の子を見るだけで簡単に分かることです。
そこで今回は、
- 内申が取りにくい中学があるってどういうことなのか?
- どうして差が生まれてしまうのか?
- お子様はどうすれば良いのか?
ということについて解説していきたいと思います。
Contents
内申点の取りやすさは中学で違う
定期テストの点数が同じでも、内申点が取りやすい中学では高い内申が取れ、内申点が取りにくい中学では低い内申になります。
この中学校ごとの内申点の取りやすさの差があるのは事実であり、しかも非常に大きな差になっています。
まず下のグラフを見てみてください。
このグラフは、都内のある区の2つの中学校で、成績の評定が「5」の生徒の割合を比較したものです。東京都教育委員会が毎年中学3年生の成績評価を調査しており、このデータは平成30年度の調査結果です。
見ての通り、A校では「5」がつく生徒が2%~10%ほどなのに対し、B校では30%近い。これがまさに中学によって内申点の取りやすさが違うということです。
これは極端に差が表れている例を出しましたが、私の生徒だけでも定期テストの点数が75点で5がつく中学もあれば、90点でも4という中学があります。
データ上でも、私の体感でも内申のつきやすさには大きな差が生まれています。
どうして内申点の取りやすさに差があるのか
成績のつけ方はその中学の雰囲気次第
考えられる1番の理由は、中学の雰囲気です。
成績を甘くつける習慣・雰囲気がある中学校では甘く成績をつけますし、厳しめにつける習慣・雰囲気がある中学校では厳しめに成績をつける傾向があると思われます。
中学の成績のつけ方は一定の基準が設けられていますが、先生の裁量に委ねられている部分も大きいです。そのため、周りの先生が甘くつけていたり、そういう傾向のある中学では成績は甘めにつきがちになってしまうのかもしれません。
優秀な子が多い中学は内申点が取りにくい
また私の体感として、優秀な子が多い中学では内申点が取りにくいように思えます。
その理由を理解するためにはまず次の2つの話を知ってもらわなければなりません。
絶対評価と相対評価の話
「絶対評価」「相対評価」一度は聞いたことがあると思います。
「絶対評価」とは、周りの生徒を一切考慮せずその子の点数だけで成績をつけるということで、みんな優秀でしたら全員が「5」ということもあり得ます。
「相対評価」とは、周りの生徒と成績を比べて成績をつけることで、例えば上位20人が「5」といった評定のつけ方です。
今の中学校で導入されているのは「絶対評価」であり、理論的には純粋にその子の学力だけが成績に反映されます。つまり、中学校間における不公平は生じないわけです。
中学校間の学力差の話
中学校間には学力差があります。これは問題にもなっているので知られている方も多いでしょう。
私の体感的には、同じ区の隣の中学でさえ大きな学力差が生まれていることがあります。理由は謎ですが、なぜか大きな差があります。
「絶対評価」なのに内申点に差が生まれるわけ
絶対評価なのにどうして中学校間で不公平な差が生まれるの?
絶対評価で成績をつけているのなら、どの中学でも同じ成績が出るはず。しかし現実は85点で5がつく中学と4がつく中学があります。
その理由は、中学校の先生の立場になってみると分かります。
ある子が定期テストで85点を取ったとします。
A校では90点以上を取った子が20人いました。評定はどうしますか?
たぶんなんとなく「4」をつけますよね。
B校では90点以上を取った子が2人でした。評定はどうしますか?
たぶん「5」をつけるでしょう。
このように「絶対評価」でありながら先生の心理的に他の子の点数との「相対評価」で評定をつけてしまっていることもあると思われます。そのような理由から、優秀な子が多い中学では内申点が取りづらい傾向があるように思えます。
内申点が取りづらい中学だとどうすれば?
不公平に見えるけど悪いことだけではない
お子様が内申点が取りにくい中学に通っている場合ですが、現状何もできません。理不尽さを感じますが、複数の中学で成績評価を行う以上多少の不公平が生まれてしまうのは仕方のないことです。
お子様が内申点が取りにくい中学に通う方にとっては不利としか思えないことでしょう。確かに「同じ学力での内申点」という点では不利ですが、広い視点で見れば不利なことだらけではありません。
内申が取りにくい中学の良いところ
周りに優秀な子が多い環境は貴重
第1に周りに優秀な子が多いという環境は非常に貴重であり、お子様の学力を大きく伸ばします。
周りに優秀な子が多いせいで内申点が低くなる。そう考えることも可能ですが、周りの子が優秀なおかげで周りにつられて学力が伸びる。そう考えることもできます。
実際、ライバルがいない中学でお山の大将をやっていると、3年生の模試で現実を見ることになります。
同じ内申点でも学力がつく
内申点が取りにくい中学では、高い内申点を取るために努力することで学力がつきます。
あまり勉強しなくても「5」がもらえる中学では、定期テスト勉強に力を入れることはないでしょう。逆に頑張らないと駄目な中学では一生懸命勉強をします。その分だけ学力がつきます。
中学校で1番学力がつくのは定期テスト勉強なので、ここをどれくらい沢山勉強するかで学力は決まってきます。自然とテスト勉強を頑張れる環境にいるというのは有利だと言えますね。
できる限り内申を上げよう
やれることは、今の中学でできる限り内申点を上げる努力をする。これしかありません。
内申点が取りにくい中学にいることは今は不利にしか思えないかもしれませんが、3年間の長い目で見れば有利なことも。私自身、内申点のつけ方がかなり厳しい中学校にいましたが、高校の合格実績はかなり良かったです。
真面目に勉強すればするほど1点でも多く内申点が欲しいので、こういった不公平なところに文句を言いたくなる気持ちはすごく分かります。
ただ私から見れば、文句を言う前にまだまだ内申点を上げるためにやれることが残されています。
不公平な環境でも内申点を上げることができれば大きく成長することができますから、内申点を上げられるようにもう少し頑張ってみましょう!
内申点を上げるために見直すべき5つのポイントをまとめてみたのでそちらも参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は中学校の内申点の取りやすさ、取りにくさについてお話ししました。
- 内申点の取りやすさは中学によって違う
- だからと言って悪いことだけではない
- 前向きに捉えて、次の学期から内申点を上げていこう!
内申点は不公平なシステムではありますが、不満を言っても何も始まりません。
お子様の内申点はまだまだ上げられます。何をすればいいかは下の記事で解説しているので、参考にしつつ、ぜひ次の学期から内申点を上げていきましょう!
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