次のような相談を何度かいただいたことがあります。
親から見て真面目に勉強している様子なのに定期テストでは平均点も取れず、成績の悪さに絶望しているというお悩みです。
成績があまりに悪い子を見ていて、「学習障害かも」と思われる方が多いのですが、実際に学習障害であることは少ないと思われます。
学習障害でなく、成績がすごく悪い子でしたら勉強が苦手な子のための勉強法を実践することで成績を上げることができます。お子様の成績が全く上がらないのは勉強のやり方に問題があるかもしれません。
そこで今回は
- 学習障害とは何か?
- 学習障害の判定法
- 全く勉強ができない子の勉強法
についてお話しします。お子様の成績が絶望的で悩んでいる方はぜひ参考にしてみて下さいね!
Contents
そもそも学習障害とは?
「学習障害」という言葉が独り歩きしているように思えますが、学習障害は精神疾患の一種でイメージされているものとは異なります。
学習障害の定義はWHOのICD-10分類によると(国際的な病気の定義のことです)
技能獲得の正常なパターンが, 発達の早期から損なわれている障害である。 その障害 は, 単に学習する機会が欠けてしまった結果でなく, 知的障害<精神遅滞>の結果 のみによるものでもなく, また後天性の脳損傷や脳の疾患に由来するものでもない。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/sippei/dl/naiyou05.pdf
とあり、要するに
「原因不明だけど、普通の子と同じように能力をつけられない」ということです。この技能は具体的には
- 特異的読字障害 (読めない)
- 特異的書字障害 (単語を書けない)
- 算数能力の特異的障害 (足し算、掛け算などができない)
の3つに分かれています。
つまり「他に明らかな異常がないのに、なぜか読む、書く、計算するが日常生活で支障が出るレベルでできない」というのが”学習障害”になります。
勉強ができない子は学習障害ではない
この定義に当てはめてお子様が学習障害かどうかを考えてみて下さい。
たぶん、勉強ができない子のほとんどは学習障害ではないはずです。
勉強をしても成績が悪いのは病的なものによるものではなく、単に成績が悪いだけなんです。
学習障害の場合は特別なフォローをする必要がありますが、そうでない場合はお子様に合った勉強法を考えることで成績を上げることができます。
じゃあ、どうしてうちの子は勉強ができないの?
全く勉強ができない中学生の原因は?
勉強をしているのに全く良い点数が取れない原因は、お子様に合った勉強法をしていないからです。
勉強ができない子は覚えが悪い
テストで30点ぐらいしか取れない子というのは、覚えが悪いことが多いです。
学校や塾などで解説を受けてその場では理解できても、明日になったら忘れてしまっています。覚えていなければ当然問題は解けないわけです。
覚えられないのに他の子と同じように勉強をする
覚えが悪いことは仕方のないことです。問題は、覚えが悪いのにも関わらず他の子と同じように勉強をしているということです。
多くの塾でのカリキュラムは
- 授業で解説をして、少し問題を解きながら理解する
- 宿題の基礎問題で授業内容を確認する
- 身に着けた基礎をもとに発展的な問題を解く
というステップを踏むように設計されています。これはできる子にとっては効率よく学力をつけられる方法です。
しかし、覚えが悪い子だと
- 授業で解説をして、少し問題を解きながら理解する
- 宿題の基礎問題で授業内容を確認する←忘れているので解けない
- 身に着けた基礎をもとに発展的な問題を解く←基礎が身についていないので解けない
といったようにほとんど意味のない勉強をしていることになってしまいます。
これでは勉強をしても学力がつくはずがありませんよね。
1年生の内容を理解できていない
勉強が全くできない子のもう一つの大きな原因が、1年生の内容を理解できていないということです。
中学の勉強は積み上げ式です。1年生に基礎の基礎を学び、それをもとに2年生、3年生の内容を積み上げていきます。
しかし、前述した勉強法の悪さから1年生の内容を身につけられていないとどうなるでしょうか?
1年生の範囲を理解していないと、2年生以降の内容はそもそも何を言っているかも分かりません。もちろん知識が身につくはずがありません。
このように1年生の範囲に問題があることで、勉強をやってもやっても全く成績が上がらないという状況になってしまっているかもしれません。
全くダメな中学生でも成績が上がる勉強法
じゃあ、どう勉強すれば良いの?
全く勉強ができない子は次の2つの点を意識して勉強を進めてみましょう!
- 基礎問題に時間をかけて確実に覚える
- 1年生の内容まで戻ってやり直す
基礎問題に時間をかける
覚えが悪い子は、基礎を時間をかけて何度も何度も丁寧に勉強しましょう。
たぶん今は何十問もの問題をとりあえず解いて勉強をしたことにしているのではないでしょうか?(問題集を解いたりですね)
しかし、その勉強法では覚えが悪い子は何も身につきません。
無意識に問題を解くのではなく、10分の1の問題数で良いので1問1問を確実に理解するようにしてください。基礎の問題に絞って覚えられるまで何度も何度も繰り返し勉強をしましょう。
1年生の内容まで戻って勉強する
1年生の内容に不安がある子は必ず1年生の範囲から復習をしましょう。これは今すぐ始めて下さい。
1年生の内容が身についていないと、どんな勉強をしてもほとんど学力にはなりません。つまり今は、意味のない努力をしている状態なんです。
この状況を打破するためには、1年生の復習をするしか手はありません!
ただでさえ遅れているのに1年生の内容の復習なんかしていて大丈夫なの?
子供がテストで点数を取れていないと焦りますよね。少しでも追いつきたいのに、1年生の復習をするとなると、さらに置いていかれるのではないか不安を感じる方も多いと思います。
しかし、まず1年生の内容を復習しなければ今後どんなに勉強をしても学力が上がることはありません。復習をするしかないのです。
1年生の内容の復習のお勧めな教材
でもどうやって1年生の復習をすればいいの?
1年生の範囲から勉強をしなおすときにお勧めしたいのが無学年教材すららです。
すららは勉強ができない子のために作られた、小学校高学年から高校生までの好きな学年の勉強をすることができるインターネット教材です。
これまでの通信教育は学年に合わせた教材が送られてくるだけで、前の学年の復習をすることはできませんでした。
それに対し、このすららという教材は勉強ができない子がつまずいたところに戻って復習するために作られました。
各教科好きな範囲をパソコンやタブレットを使って分かりやすく、楽しく学べるようになっています。
私の知る限りでは、勉強が苦手な子が1から勉強をやり直すために作成された唯一の教材です。費用も塾に比べて非常に安いので、「復習をしなきゃ」と感じているかたはぜひ使ってみて下さいね!
アザラシ塾は家庭教師の管理人がたどり着いた本当に結果が出る定期テスト対策や高校受験対策を伝えるブログです。このブログを見た1人でも多くのお子様の成績を上げることを目指しています。
TwitterとLINEより最新情報や季節ごとのお役立ち情報をお伝えしています。
合格率100%!
高校受験合格の秘訣を教えます
塾だけで合格できますか?
家庭教師としてこれまで指導してきた子を全員志望校に合格させてきました。
受験で志望校に合格するためには、お子様とご両親が正しい考え方で長期的な戦略を立てること、そして入試で1点でも多く点数を取るためのテクニックを身につけることが大切です。
しかし、そういった実戦的なコツは塾では教えてくれません。
塾に通って言われるまま勉強をするだけでお子様は志望校に合格できそうですか?
対策講座でお教えする全ての内容は今のままでは届かないワンランク上の志望校への合格を後押しするでしょう。
合格率100%の指導の秘訣をお教えします。
うちの子は塾に通わせて、宿題もちゃんとやっている様子なのに定期テストでは30点ぐらいしか取れません。学習障害を疑っています。どうすれば良いでしょうか?