新型コロナウイルスによる休校を受けて、東京都教育委員会からは令和3年度の高校入試の変更点が発表されました。
具体的には入試の出題範囲が縮小されることとなりました。
範囲が違うというこれまで前例のない入試となりますが、そんな変化の中でも合格を勝ち取るためには何が変わったのかを正しく理解し、普段の勉強に活かしていく必要があります。
変化がある入試だからこそ、その変化にうまく適応できた子が合格をつかむことができるでしょう。
そこで今回は東京都都立高校入試の何が変わったのか?その変化に対して何をすればいいのか?ということを家庭教師の私の指導経験を踏まえながらお教えします!
他の都道府県の公立高校入試も似たような変更が行われていると思うので、都立高校を受けない方もぜひ参考にしてみて下さいね!
都立高校の2021年度入試の変更点は?
まずは変更点を見ていきましょう。
一般入試
一般入試では学力試験で 次の表の内容について出題範囲から除外する。 との発表がされました。
国語 | ・中学3年生の教科書で学習する漢字 |
---|---|
数学 | ・三平方の定理 ・標本調査 |
英語 | ・関係代名詞のうち、主格のthat、which、who及び目的格のthat、whichの制限的用法※ 同様の働きをもつ接触節も出題しない。 |
社会 | ・『私たちと経済』の「国民の生活と政府の役割」 ・『私たちと国際社会の諸課題』 |
理科 | 〇 第1分野 ・ 『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」 ・ 『科学技術と人間』 〇 第2分野 ・ 『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」 ・ 『自然と人間』 |
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/release20200611_01.html
推薦入試
推薦入試では
文化・スポーツ等特別推薦では、出願に関わる「推薦の基準」に、大会の実績や、資格・検定試験等の成績に関わる内容を含めず、「実績等を証明する書類等の写し」の提出も求めない。選考は、実施要綱に従って実技検査等により行う。
との発表がなされました。 https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/release20200611_01.html
他の変更点
今回の発表では試験範囲以外の変更点は発表されませんでした。
おそらくですが他の部分の変更はされないと思います。内申点の扱いは変わらないでしょう。
どう対応すればいいの?
範囲が短縮されるけど、これからの受験勉強にどのように生かしていけばいいの?
大切なのは「試験範囲のどこが変わったのか?」ではなく、変わった範囲にどう対応するかです。
そこで今回の変更に対する対応を教科別に紹介します。
国語
国語は3年生の漢字の範囲が出題されないことになりました。
漢字は単に3年生の範囲を勉強しないだけで大丈夫です。
1,2年生の漢字は通常通り出題されることが予想されるので、3年範囲を勉強しないでいい分、しっかりと覚えるようにしてください。
数学
数学は
・三平方の定理
・標本調査
が出題されなくなりました。
標本調査はもとから出題されることはほぼない範囲ですし、勉強をすることはもともとないので無視してもらって構いません。
重要な変更点は三平方の定理です。三平方の定理は中学の図形問題で核となる範囲になります。
多くの図形問題は三平方の定理を絡めて出題されているのですが、三平方が使えないとなると出題パターンはかなり限られてきます。
具体的には、
円と相似
の範囲が出題される可能性が高くなると考えられます。
図形問題は円と相似を中心に勉強を進めてみて下さい。
英語
英語は
関係代名詞のうち、主格のthat、which、who及び目的格のthat、whichの制限的用法※ 同様の働きをもつ接触節も出題しない。
という変更がなされました。
これは関係代名詞という文法範囲の中で、一部だけが出題されないということになります。
しかし、英語では一部だけ勉強しないというのは難しいですし、出題分の中では普通に出題範囲でない文法事項が出てくるかもしれません。
そのため、英語は今まで通り全範囲を勉強することをお勧めします。
社会
社会は
・『私たちと経済』の「国民の生活と政府の役割」
・『私たちと国際社会の諸課題』
という2つの範囲が出題されなくなりました。
社会は各単元が独立してるため、該当範囲の勉強をする必要はありません。
数学と違い、社会は他にも出題する範囲がたくさんあるので試験内容は例年とそんなに変わらないことが予想されます。該当範囲の勉強はせずに、いつも通り勉強を進めてみて下さい。
理科
理科は
〇 第1分野
・ 『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」
・ 『科学技術と人間』
〇 第2分野
・ 『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」
・ 『自然と人間』
が出題されなくなりました。
この中でも、『科学技術と人間』 と『自然と人間』 という範囲はもともと出題されることは少ない範囲だったのですが、残りの『運動とエネルギー』と 『地球と宇宙』は出題されることが多い重要範囲です。
それぞれの後半の範囲は出題されないと発表されましたが、前半範囲は普通に出題される可能性も十分にあるので「運動とエネルギー」と「地球と宇宙」の出題される範囲は気を抜かずに勉強するようにしてください。
私立高校入試はどうなるの?
もう一つの問題が私立高校入試がどうなるかです。
公立高校入試の範囲が縮小されても、私立では普通に出題されるようであれば結局全範囲を勉強することになります。
私立高校入試についてはまだ発表はなく、対応も高校で異なるでしょう。
しかし学校の授業で扱っていない範囲を出題するあり得ませんし、どの私立高校も都立高校と同じ対応を取るのではないかと考えられます。
そのため、現時点では上の表の除外範囲は私立を受ける子でも勉強する必要がないと思います。
ちょうど今の時期は3年生の先取り勉強をしている子も多いと思いますが、全範囲をカバーする必要はありません。
おわりに
今回は2021年度の都立高校入試の変更点の解説をしました。
現状ではこれ以上なにか変更がされることはないと思いますが、今後のコロナウイルスの流行度合いによるとしか言えませんね。
今年は大変な入試になってしまいますが、この変化に上手く対応することで他の子と差をつけて合格することができると思います。
アザラシ塾では今後も私の経験を生かして情報を発信していくのでぜひ定期的に見に来てくださいね!
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