「英語は早くから始めないと間に合わない」——そんな声をよく聞きます。たしかに英語は、語彙・文法・読解・リスニングと幅広いスキルが問われる科目で、一夜漬けでは対応できません。しかし逆に言えば、新学年が始まった今からコツコツ準備すれば、確実に得点を伸ばせる科目でもあります。さらに2021年の指導要領改訂以降、入試英語は長文化・実用化の傾向が強まっており、「教科書を覚えるだけ」では対応しにくくなっています。だからこそ、戦略的な準備が合否を分けます。
生徒のみなさんへ:この記事は保護者の方だけでなく、中2・中3のみなさん自身が読んでも実践できる内容にしています。気になる章から読んでみてください。
Contents
CHAPTER 01 | Trends 英語の入試傾向と最新トレンドを知る——「使える英語」を測る方向にシフト中
対策を始める前にまず確認したいのが、「最近の入試英語が何を求めているか」です。指導要領の改訂により、英語入試は大きく変化しています。古い対策本に頼ると方向を間違えるリスクがあります。
高校入試・英語の出題構成
都道府県によって違いはありますが、公立高校入試の英語はおおむね次の構成です。
- ①リスニング:配点20〜30%。会話・スピーチ・対話文を聞いて答える。
- ②長文読解:配点40〜50%。物語文・説明文・対話文・図表問題など。年々長文化の傾向。
- ③文法・語彙:配点10〜15%。語形変化・並べ替え・適語選択など。
- ④英作文:配点10〜20%。条件英作文・自由英作文(自分の意見を書く形式)。
最新トレンド:3つの大きな変化
近年の入試英語では、以下の3つの変化が顕著です。お子さんの受験対策を考えるうえで押さえておきたいポイントです。
- ①長文の長文化・実用化:従来の物語文だけでなく、グラフ・パンフレット・メールなど「実生活で出会う英文」が増加。情報を素早く処理する力が必要。
- ②自由英作文の比重増:「あなたの考えを英語で書きなさい」という思考力型の出題が増加。語彙力+表現の型が重要。
- ③リスニングの難化:速度がやや速くなり、選択肢ではなく英語で答える形式も登場。日常的な英語音声の経験が差を生む。
保護者のポイント:お子さんが受験する都道府県の過去問を1〜2年分、保護者の方自身がざっと眺めてみることをおすすめします。「思っていたより長文が長い」「自由英作文があるんだ」など、肌感覚で傾向をつかむことが大切です。
生徒のみなさんへ:英語は「単語と文法を覚えれば解ける科目」ではなくなってきています。実際の英語に「触れる時間」を増やすことが、これからの英語の勉強法の中心です。映画・洋楽・YouTubeなど、楽しみながら触れられる方法を取り入れましょう。
CHAPTER 02 | Four Skills 4技能をどう鍛えるか——「読む・書く・聞く・話す」のバランス戦略
現在の英語入試は「4技能」を意識した出題が主流です。それぞれの技能を、家庭でどう伸ばせるか具体的に見ていきましょう。
①Reading:教科書の徹底活用 Read & Repeat
配点最大の重要技能。教科書の音読+短い英文を毎日読む習慣が効果的です。長文読解の土台は、実は教科書の本文にあります。教科書本文を「すらすら音読できる」「日本語を見て英語に戻せる」レベルまで仕上げると、読解力は飛躍的に伸びます。
- ✓教科書本文を毎日10分音読する(1日1ページからでOK)
- ✓知らない単語・文法は必ずチェックして書き出す
- ✓慣れてきたら、教科書本文の日本語訳を見て英語に戻す練習をする
②Listening:耳を育てる毎日10分 Daily Listening
毎日10分の英語音声接触。NHKラジオ講座・教科書付属音声が定番です。リスニングは継続が命の技能です。1日10分でも、毎日続けることで耳が英語に慣れていきます。
- ✓NHKラジオ「基礎英語」シリーズ(中学生向け)を活用
- ✓教科書付属の音声を、テキストを見ながら聞く(最初は意味確認)
- ✓慣れてきたらテキストを見ずに聞く→何が聞き取れたかメモする
- ✓過去問のリスニングを月1回は実施し、本番形式に慣れる
③Writing:型を覚えて応用する Use the Pattern
「書ける表現の型」を増やし、3〜5文の英作文を週2〜3回練習する習慣をつけることが重要です。自由英作文は「ゼロから英語を組み立てる」のではなく、「使える型に当てはめる」ことから始めます。中学生に必須の型を3つ紹介します。
- ①意見+理由+具体例:I think ~ because ~. For example, ~.
- ②賛成・反対の表現:I agree (disagree) with the idea. There are two reasons.
- ③経験を語る型:When I was ~, I ~. I learned that ~.
よくある失点パターン:難しい表現を使おうとして文法ミスをするより、知っている表現で正確に書くことが高得点のコツです。「短くて正しい英文」を3〜5文で書き切る練習を積みましょう。
④Speaking:声に出す習慣をつくる Speak it Out
音読・シャドーイングが基本。発音より「声に出す習慣」が大切です。入試自体には音声の発話試験は少ないですが、音読・シャドーイングはリーディング・リスニングを総合的に鍛える最強の方法です。
- ✓シャドーイング:音声の0.5秒後を追いかけて口に出す(教科書音声でOK)
- ✓音読は「意味を理解しながら」読むことが大切(ただ口を動かすだけでは効果が薄い)
- ✓1日5〜10分で十分。継続が何より重要
生徒のみなさんへ:英語は「目で覚える」より「耳と口で覚える」方が記憶に定着します。恥ずかしがらずに声を出して読んでみましょう。発音が完璧でなくても全く問題ありません。
CHAPTER 03 | Vocabulary & Grammar 語彙・文法・長文の対策——「土台 → 応用」の正しい順序で取り組む
英語の3つの基本要素「語彙・文法・長文」は、それぞれに正しいアプローチがあります。順序を間違えると、努力した割に伸びないという結果になりかねません。
語彙力——必要なレベルを知る Vocabulary
高校入試で必要な語彙数は、文部科学省の指導要領で目安が示されています。
| 段階 | 語彙数の目安 | 到達目標 |
|---|---|---|
| 中1終了時 | 約400〜500語 | be動詞・一般動詞・現在進行形 |
| 中2終了時 | 約900〜1,000語 | 過去形・未来形・助動詞・不定詞 |
| 中3終了時 | 約1,600〜1,800語 | 受動態・現在完了・関係代名詞 |
| 入試本番 | 約1,800語水準 | 長文・自由英作文に対応 |
- ✓市販の中学英単語帳を1冊決めて、毎日10〜20語ずつ進める
- ✓「単語+例文」で覚える(単語だけだと使えない)
- ✓1週間ごとに復習する仕組みをつくる(忘却曲線対策)
- ✓声に出して読みながら覚える(書くだけより記憶に残る)
文法——「使える文法」を目指す Grammar in Use
文法は「文法問題のため」ではなく、「英語を読む・書く・聞くため」のツールです。中学生が特に押さえるべき重要文法は次のとおりです。
- ①動詞の時制(過去・現在・未来・進行形・完了形):すべての文の土台
- ②助動詞(can / will / must / should / may):会話・自由英作文で頻出
- ③不定詞・動名詞:長文に必ず登場する重要構文
- ④受動態・現在完了:中3で学習する難所だが入試頻出
- ⑤関係代名詞・接続詞:長文読解の鍵となる構造
文法学習のコツ:文法は問題を解くだけでは身につきません。「文法を学ぶ → その文法を使った英文を音読する → 自分で例文を作ってみる」という3ステップで初めて、使える文法になります。
長文読解——量と質の両方を鍛える Reading Comprehension
長文読解は「速く正確に読む力」がすべて。これを伸ばすには、語彙・文法の土台に加えて、読み方のテクニックを身につけることが必要です。
- ✓分からない単語があっても、文脈から意味を推測する練習をする
- ✓段落ごとに「この段落の要点は何か」を一文でまとめる練習をする
- ✓設問を先に読んでから本文に戻る「逆算読み」を試す
- ✓制限時間を意識して、本番レベルの速度に慣れる
生徒のみなさんへ:長文を読むのが苦手な人は、まず「短い英文を毎日読む」から始めましょう。教科書本文1ページを毎日声に出して読むだけで、3か月後には読むスピードが目に見えて速くなっています。
CHAPTER 04 | Roadmap 中2・中3別の学習ロードマップ——本番から逆算した1年間の計画
学年ごとに「今やるべきこと」は明確に違います。中2と中3、それぞれの視点でいつ何を取り組めばよいかをまとめました。
■中学2年生のロードマップ
中2は「英語の貯金期」。今のうちに語彙と文法の土台を固めると、中3で一気に伸びる準備ができます。
April – June / 4〜6月
中1英文法・単語の総復習。be動詞と一般動詞の使い分け、過去形のルールが曖昧なら今のうちに完璧にしておく。教科書本文の音読を毎日10分習慣化。
July – September / 7〜9月
夏休みを利用して中1の弱点を集中的に補強。中学英単語帳を1冊スタート。NHKラジオ基礎英語2を毎日聞く。教科書本文を「日本語→英語」に戻す練習も開始。
October – December / 10〜12月
中2文法の完成(不定詞・動名詞・比較・接続詞)。簡単な英作文(3〜5文)を週2回練習。リスニングは教科書付属音声→過去問へとレベルアップ。
January – March / 1〜3月
中3予習を兼ねて受動態・現在完了の基礎学習をスタート。志望校の過去問を1年分だけ「体験」として読んでみて、入試英語の雰囲気をつかむ。
中2生のみなさんへ:「英語が苦手」と感じている人ほど、今が最大のチャンスです。中3になってから取り戻すのは大変ですが、中2の今ならまだ十分に間に合います。1日10分の音読から始めてみましょう。
中学3年生のロードマップ
中3は「完成・実戦」の1年。前半で土台を固め、夏以降は実戦演習に切り替えます。
April – June / 4〜6月
中1・中2の総復習。特に動詞の時制・助動詞・不定詞の3点を完成させる。中学英単語1,500〜1,800語水準の単語帳を本格スタート。長文を週3題ペースで解き始める。
July – August / 7〜8月
夏期集中。中3文法(受動態・現在完了・関係代名詞)を早期に完成させ、長文・リスニング対策にウェイトを移す。志望校の過去問を3〜5年分解き始める。模試で現在地を確認。
September – November / 9〜11月
過去問・模試の結果から弱点を特定し集中攻略。自由英作文の練習を週2回ペースで実施し、添削を受ける。リスニングは毎日10分以上を継続。長文の時間配分を確立する。
December – February / 12月〜入試直前
新しい問題集には手を出さず、これまでの教材の解き直しに集中。間違えた長文・英作文を中心に復習。本番と同じ時間・形式で過去問を解く実戦練習を週1〜2回。
保護者ができる最大のサポート:英語の家庭サポートで最も効果的なのは「音読の聞き役になること」です。毎晩5分でも、お子さんの音読を聞いてあげるだけで、続ける力が大きく変わります。発音の正誤を指摘する必要はありません。「毎日続けていてすごいね」と認めることが、何より大きな支えになります。
中3生のみなさんへ:英語は「やった分だけ伸びる科目」です。秋以降に伸びる人は、必ず春から夏に基礎を固めた人です。今は派手な成果が見えなくても、続けていれば必ず結果がついてきます。焦らず、毎日少しずつ積み上げていきましょう。
まとめ
英語は「毎日少しずつ触れた人が勝つ」科目です。傾向を把握し、4技能をバランスよく鍛え、語彙・文法・長文を順序立てて積み上げていきましょう。新学年が始まったこの時期からの行動が、来年の春に大きな差を生みます。お子さんの努力に、ぜひ寄り添ってあげてください。

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