中学生活で最も大きな決断が志望校決めです。
高校は高校ごと特色が異なり、どんなことができるのかも異なります。
多感な時期に通うことになるので、その高校の雰囲気が子供に大きな影響を与えますし、高校卒業後の進路も変わってきます。
まさに人生を変える大きな決断と言えるでしょう。
子供と志望校について話し合っているとき、どんなことを考えていますか?
多くの方は偏差値とか、学費とか、高校の合格実績とかをよく考えると思います。
しかし、後悔しない志望校の選択のためには重要なポイントがあります。
そこで今回は高校受験の志望校決めについてぜひ考えてほしいポイントをお話しします。
Contents
志望校を決める前に考えてほしいこと
志望校を決める前にまず考えてほしいことがあります。
それは高校で何をしたいかです。
何か一つやりたいことや、志望校を選ぶ際の幹となる理由を決めましょう。これを無しに志望校を決めてしまうと後悔する子が多いです。
理由といっても何でもいいんです。
例えば。。。
- 部活をやりたい! → 部活の盛んな高校に行く
- とにかく高校生活を楽しみたい → 文化祭が盛んな高校や校則が緩めの高校を選ぶ
- とりあえずいい大学に行きたい → 勉強第一にやれる高校に行く
- 彼女が欲しい → 共学に行く(男子校でも頑張ればどうにかなります!笑)
- 高校がめんどくさい → 家から近くて、学校からの課題などが少なそうな高校を選ぶ
このように何でもいいから理由を作りましょう。なんで理由を作って欲しいかというと、「自分で考えて選んだ高校に通う」という感覚を持ってほしいんです。
後悔している子の多くは、偏差値の表から適当に行けそうなところを選択したり親に勧められた高校に何も考えずに進学してしまっていたりします。
理由を持って、魅力を感じて、自分で選んだ高校に通うと思えるだけで高校生活を楽しめるかどうかが変わってくると思います。
なのでまず第一にどうして高校に通うのかということを考えるようにしましょう。
みんな考えている志望校決めのポイント
まず多くの方が考えられている志望校選びのポイントについてお話しします。
すべて重要なポイントです。しかし、さらにプラスで考えてほしいこともありますのでもう一度ご確認ください。
偏差値(学力、合格する確率)
志望校にしても受からないと意味がないので、これは一番大切なポイントですね。
多くの方は模試の合否判定から決められると思います。
模試の合否判定と実際の合格率については別の記事で話したので是非参考にしてください。
偏差値や合格判定って?中学生の模試の結果はこう見る!
また、公立高校では内申点も大きく関係してきます。地方や高校により割合が異なるので、学校の先生や塾の先生との面談の際に聞くようにしてください。
知っておきたい中学の内申点、成績についての基礎知識
高校受験の進路相談について。先生に反対されたときはどうすればいい?
学費
金銭面も大切な要素ですね。
学費以外にもかかってくるのが塾の費用です。
現在、塾に通わずに大学受験をするのは非常に難しくなってきています。「高校で受験勉強をするので、うちに来たら塾に通わなくて大丈夫!」という高校でも結局は塾に通うことになることが多いです。
そのため、塾の費用も勘定に入れて計算することをお勧めします。
校風、雰囲気
校風や学校の雰囲気も大切です。
校風といってもたくさんありますが、まず校則の厳しさがあげられます。私服で守るべき校則がほとんどない高校から、髪の毛は眉上で遅刻は絶対に許されないような高校もあります。他にも部活や文化祭に力を入れる高校もありますし、学校行事には全く力を入れない高校もあります。
合わない高校に進学してしまうと楽しめませんよね。そのため先に校風などを調べたり、説明会や見学会で感じ取りましょう。
この高校に行くのが楽しみ!と思えるような高校を見つけたいですね。
進学実績
特に両親にとって重要なのが進学実績ですよね。
進学実績が良ければいい大学に進学できる確率も高くなると思われるかもしれませんが、実は必ずともそうとは限りません。
詳しくは別の記事で話していますので一度お読みください。
進学校には行くな!?進学校を目指す前に考えてほしいこと
ぜひ考えてほしい志望校決めのポイント
では志望校選びの際にあまり考えられていないポイントについてお話しします。
どれも非常に大切なことなのでぜひ一度は考えてください!
通学時間
家から学校まで何分かかるかという点も非常に重要です。
よく「家から片道2時間かけて通っている」という武勇伝(?)を聞きますが、毎日4時間も通学に費やすのは時間の無駄です。
高校生活は忙しく、時間に余裕はありません。そんな中で長い時間を通学時間に使っていると、それだけで不利になってしまいます。
勉強時間が減るのはもちろん、友達と遊ぶこともままなりません。
そのため通学時間も一度は考慮して、無理のない範囲で通ってほしいと思います。
高校の大学受験への姿勢
大学受験を見据える上で通う高校の受験に対する姿勢は重要です。
大きく分けると次の2パターンに分けられます。
- 高校が受験をサポート!みんなで頑張ろう!タイプ
→学校からの課題が多く、束縛されるが最低でもある程度の学力はつく。 - 受験は勝手にやってください。タイプ
→学校からの課題は少なく、自由な時間が多い。自分で勉強しないと絶対留年する。
かなり大雑把に2つに分類しましたが、これほど極端な高校ばかりではなく、間くらいの高校も多いです。しかし、偏差値が上の高校ほどどちらかに分類される傾向があると思います。
①のタイプの高校
①のタイプは学校が高校受験を手厚くサポートすることを売りにしている高校や、進学実績を上げたい高校などが多いです。
ありがちなメリット、デメリットにはこういったものがあります。
メリット
- 学校が沢山の課題を出すので、嫌でも勉強をする。
- 皆で大学受験を頑張ろうという意識ができる。
デメリット
- 授業時間も長くて自由な時間が少ない
- 大量の課題をやるのに時間がとられる。塾に通う時間もなくなる。
- 先生が高圧的。高校を楽しみにくい。
- 部活や学校行事に力を入れていないこともある。
まとめると、最低でも一定量の勉強はするが自由な時間は少ない。ということです。
ここから先は私個人の見解ですが。。。
こういった高校では沢山授業を行い、沢山の課題を出し、沢山のテストを受けさせます。しかし、その質としては十分ではないように感じます。大手予備校の授業やテキストのほうが質が良く、効率よく勉強をすることができます。よく見るのが「予備校に通い始めたけど学校の課題に追われて予備校の課題ができない」というパターンです。これでは学習効果は見込めません。
②のタイプの高校
②のタイプの高校には色々な高校があります。灘、筑駒、開成や御三家などのトップクラスの進学校はこちらのタイプがほとんどです。
メリットやデメリットにはこういったものがあります。
メリット
- 自由な時間が多く、好きなことをできる。
- 予備校などに通いやすい。
デメリット
- 自分で管理して勉強しなければならない。
- 予備校に通うことはほぼ必須。
- 遊び過ぎて気づいたころには間に合わない子もいる。
まとめると、自由にやれるが自分から勉強しないといけない。ということです。
予備校に通う子がほとんどで、現在ではほぼ必須と言っていいでしょう。
<コラム>”自称”進学校は束縛が強いから気をつけろ!?<ネットでの風潮>
ご存知かは分かりませんが、よくネット上ではこのような意見が見られます。
「”自称”進学校では、先生が高圧的で、授業も多く、意味もなく大量の課題をやらされる。」というものです。この”自称”進学校とは偏差値55~60ほどの中堅進学校を指しているようです。
そしてこのように続きます。「トップの進学校では自由な校風で、勉強は自らするものだ。進学実績も月とすっぽんである」とのことです。そしてそのような高校を批判する意見が続きます。
確かに多くは事実だと思います。トップ校は上で話した通り、自由な校風が多いですし、進学実績も抜群にいいです。
しかし、それはトップ校に通う生徒は地頭がよく、自分から勉強をするような学習意識の高い子がほとんどだからです。そういった子には自由に勉強させたほうが良いですし、学校が宿題を出しても正直にやってくるとは思えません笑。
では、お子様はどうですか?何も言わなくても問題集を買って勉強したり、塾に通わせて欲しいとお願いしたり、通っている塾で一番上のクラスを目指して勉強したりしますか?
そこまで学習意識が高くない場合、学校側が無理にでも勉強させる方法も悪くないと思うのです。
結局は、生徒の性格に合った高校に通わせるのが一番だと私は考えます。
中高一貫校か?コース分けされているか?
中高一貫校かどうか
中間一貫校に高校から入学する場合は注意が必要です。
こういった高校では中学から入学した子はすでに高校範囲の勉強を進んで勉強しており、1年次は別クラスで追いつくための勉強をして2年から合流というパターンや、3年間別クラスというパターンがあります。
中学からの子と馴染めるかという問題もありますし、そういった高校の進学実績の多くは中学入学の子が出しているということが多いです。そのため進学実績がいいからと言っても高校入学ではいい結果を残すことが難しいこともよくあります。
そのため中高一貫校を志望校にする場合は一度よく調べることをお勧めします。
コース分けされていないか
コース分けされているかどうかも調べておきたいポイントです。
高校によっては特進コース、標準コースというようにコース分けがされ、学ぶ内容が変わったりします。よくあるのが勉強を集中的にやらせる特進コースを作って合格実績を上げる高校や部活を集中的にやらせるコースを作る高校などですね。
甲子園で話題になった大阪桐蔭が例として挙げられます。野球では日本一ですが、進学校としても知られてます。これは野球部の子が難関大学に進学するというわけではなく、野球を専門的にやるコースと難関大進学を目指すコースに分かれてていて、その結果大阪桐蔭という1つの高校は野球が強くて進学校でもあるのです。
これは極端な例ですが、コースが違うと高校生活も違いますし、進学実績も違います。
いいなと思った高校がコース分けされている場合は、目指すコースの特色をよく調べましょう。
時期別 志望校を決めるためにやっておきたいこと
2年生まで
2年生までは自分の興味のある高校を増やしておきましょう。
多くの学校説明会や学校見学会、文化祭などは秋に開かれるので、余裕のある2年生の秋に行っておくといいでしょう。
また、大体自分の学力もつかめてくると思います。あまりに自分の学力からかけ離れた高校は受験勉強をしても厳しいので、学力面からも大雑把に絞り込みましょう。
3年生の春
大体行きたい高校が絞り切れてきたらそこに合わせた勉強を始めることになります。
絞った高校の入試科目を調べてどんな勉強をすればいいのか調べましょう。
塾講が教える!難関高校受験の勉強計画で話しましたが、大きく分けて3種類あります。
- 理科社会が難しく、勉強時間を割く必要がある高校
- 理科社会はあるがそこまで難しくなく、多くの時間を割く必要がない高校
- 理科社会がなく、国語数学英語の勉強のみでいい高校
の3種類です。勉強計画が大きく変わってくるので早い時期で決めなければいけません。
3年生の夏
夏休みの最後には模試を受ける人も多いと思います。
この模試の結果の合格判定などを参考に志望校を絞らなければなりません。
偏差値や合格判定って?中学生の模試の結果はこう見る!
第一志望の高校はC判定以上に収めたいところです。それより低い判定が出てしまった場合、諦める必要はまだありませんが、他の高校を第一志望にすることも検討しておいたほうが良いと思います。
3年生の秋
本格的に志望校が絞れてくると思いますが、この時期にやるべきことは学校説明会や文化祭を見に行くことです。
雰囲気を感じて、「本当にこの高校を第一志望にしていいのか?」ということを確認しましょう。また、説明会では入試の貴重な情報を聞けることもあります。受験勉強の息抜きがてら参加することをお勧めします。説明会で出願用の書類を配る高校もあるので、受ける可能性がある場合は受け取っておきましょう。
3年生の冬(12月まで)
模試の結果から志望校を絞る
まず模試を受けましょう。残念ですがこの時期に受けた模試の結果から志望校を嫌でも絞らざるを得なくなってきます。
第一志望はC判定以上の高校を受けることをお勧めします。
志望校をよく話し合って決定する
絞れてきたら家族、そして進路面談などで先生とよく話し合って志望校を決定しましょう。
後悔しないようにするにはよく考え話し合うことが大切です。
出願用の書類を準備する
受ける高校が決まったら出願に必要な書類の準備を行いましょう。
まず受ける予定の高校から書類を取り寄せます。郵送で受け取れるところから、自分で取りに行かなければいけないところや、Webで出願できる高校など様々です。高校の公式のHPに必ず載ってますので調べて取り寄せましょう。
提出する書類には自分で準備するものと、中学に準備してもらうものがあります。どの高校にはどの書類が必要なのかを把握し、担任の先生に書類の準備をお願いしましょう。特に私立は注意が必要です。
以上が志望校決定の大体の流れになります。地方や高校によって異なることもありますし、推薦入試を利用する場合は時期が早くなるので日程も変わってきます。必ずご自身で調べるようにしてください。
まとめ
今回は志望校決めのポイントについてお話ししました。まとめると
- 志望校決めでは沢山の点を考慮しよう!
- 偏差値、校風、偏差値
- 進学実績だけに惑わされない
- 通学時間も大切
- 高校の大学受験への姿勢は高校生活の上で大切
- 中高一貫校やコース分けされている高校は注意!
ということでした。後悔のない決断ができることを願っています!
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高校受験合格の秘訣を教えます
塾だけで合格できますか?
家庭教師としてこれまで指導してきた子を全員志望校に合格させてきました。
受験で志望校に合格するためには、お子様とご両親が正しい考え方で長期的な戦略を立てること、そして入試で1点でも多く点数を取るためのテクニックを身につけることが大切です。
しかし、そういった実戦的なコツは塾では教えてくれません。
塾に通って言われるまま勉強をするだけでお子様は志望校に合格できそうですか?
対策講座でお教えする全ての内容は今のままでは届かないワンランク上の志望校への合格を後押しするでしょう。
合格率100%の指導の秘訣をお教えします。